淀川河岸・三川合流地帯のヨシ原から考えるシンポジウムで、高槻市安満遺跡公園見学会に参加しました。
京都大学農学研究科名誉教授・京都先端科学大学教授の北島宣先生に講義をしていただきました。
施設見学では、北島宣先生は、京大当時、京大農場に勤務しておられたので、その利用についても教えていただきました。
安満の地で、3000年から2500年前の弥生時代、ヨシ原が広大に広がり、その後稲作が始まった歴史を勉強させていただきました。
3000年って………30年を一世代としても、百世代ですよね。
連綿と受け継がれる日本の歴史はすごい、と再認識しました。
弥生時代の人達が、とても細やかな畔で囲われた水田で稲作で米を生産し、堀を巡らした環濠集落に住み、そして墓地もその東側に作った。その遺跡が残っているのが、高槻市安満の地です。弥生人の足跡も発見されています。この足跡は、当時は水害が多く、弥生人が大雨で田んぼの稲は大丈夫か?と見に来た時のものではないかと想像できるとお聞きしました。
また、住居周辺には、ヨシが資材として多く使われていたということです。
かつて、この地を支えてきた大切な資源であったヨシ利用の産業が、戦後ほとんどすたれてなくなってしまうことによる担い手の変化、そして気候変動などで、近年生育状態が悪く、年々その生息地は狭められてきています。
今回のシンポジウムは、上牧・鵜殿のヨシ原のヨシは、2021年にいったん全滅したということですが、その復活を目指して数か月にわたり、繁茂したつる草を抜くという壮大な実験と努力が、地元と雅楽関係者や市民のボランティアによってスタートしている、その試みと淀川河岸の社会と自然の変化について考えるため開催されたものです。
大阪と京都の真ん中に位置する淀川河岸に、今日まで残されてきた豊かな自然について、歴史を知ることと併せて、今後どのようにしていくのがいいのか、意見交換もさせていただきました。
自分たちの住む地域の現状、そして今後を考え、まちづくりに積極的に取り組むことが大事だと常々考えていますので、今回のシンポジウムは大変、有意義なものとなりました。